北海道の噴火湾のホタテ養殖

ホタテが年々高くなってますよね。このままお値段の高騰が続くと、食卓からホタテが無くなってしまうかもしれません。ホタテの価格高騰は、食卓をさみしくしてしまいそうですね。

hotate201706090001hotateホタテの水揚げの大部分を支えているのは、北海道のホタテ養殖なんです。ホタテの養殖方法は、地域により育て方が違うのですが、今回は安定した水揚げがある北海道の噴火湾のホタテ養殖についてお話ししていきます。

全国の方がご覧になるかと思いますので、噴火湾といってもピンとこないかと思いますので、噴火湾について簡単に説明していきます。

噴火湾は、北海道と青森県の間の札幌から下に行ったところにある港町、苫小牧〜八雲町あたりまでの北海道の南側にある陸に囲われた内浦湾のことを噴火湾と言います。噴火湾は、北海道の陸に囲われていることと、津軽海峡を隔てて青森県があることで、日本海、オホーツク海、太平洋などの外海に直接面していないこともあり、比較的、高波が無く一年中穏やかな波で、漁がしやすい地域だと言われていて、ホタテ養殖に適しています。

噴火湾のホタテ養殖は耳吊り

hotate201706090002hotate養殖と聞いて、多くの方は水槽や生簀の中でホタテを育てているのかな?養殖もののホタテより、天然もののホタテの方が美味しいんじゃないの?とお考えの方もいるんじゃないかと思いますが、ホタテの養殖は自然の海の中で行い、天然ものと同じなんです。

耳吊り式の養殖は、ホタテ貝に小さな穴をあけてロープに括り付け、海底から垂直に数百枚を宙吊りにして行う養殖方法のことをいいます。耳吊り式の養殖技術は、北海道の南側の噴火湾で行われていて、天然のホタテに比べると、自由に泳ぎ回らないためホタテの貝殻は若干汚くなってしまうのですが、海底で自然に育っている天然物のホタテに比べると、貝に砂が入っていません。天然物のホタテは、海底で生息していることもあり、砂を食べたりしている場合が多く、貝の中に砂を含んでいるものが多く、食べる前に砂出しという作業をしなければいけませんが、耳吊り式で育てられたホタテは砂出しをしないでそのまま食べる事ができるメリットがあります。

3年貝という言葉聞いたことありませんか?3年貝とはホタテを3年間育てた3歳のホタテという意味で言われています。噴火湾の耳吊りホタテは、平均的に3年間大切に育てられてから出荷されています。ホタテ貝殻も貝柱も大きく育ち、食べごろの時期なのがちょうど3年なんです。

噴火湾の市町村

森町 もりまち
もりまちの名の由来はアイヌ語の「オニウシ」樹木の多くある所という意味です。 北海道内の町で、もりまちだけ「ちょう」ではなく「まち」と呼ぶ自治体です。

八雲町 やくもちょう
やくもちょうは、函館市と室蘭市の中間にあり、日本国内で唯一の日本海と太平洋に面している町で、その地域性を活かして漁が盛んに行われています。

長万部町 おしゃまんべちょう
豊浦町 とようらちょう
噴火湾に面している町で、北海道の中では比較的、温暖な気候なのですが、冬は積雪量が多く、山に囲まれていることから特別豪雪地帯となっている地域です。

伊達市 だてし
宮城県の仙台藩の分家である伊達家が集団移住をしてきたことが名前の由来とされていて、北海道の地名の多くはアイヌ語が語源になっていることが多い中でめずらしい。

室蘭市 むろらんし
鉄の町として発展してきた室蘭市。日本製鉄所、栗林商船の創業地として有名で、新日鉄などを含め大型の鉄の工場が立ち並んでいる工業地帯となっています。
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