売上高10倍 パズドラの大ヒットから学ぶ

今や有名になったスマホゲームのガンホーも、ガラケー時代には、今みたいに有名ではなく、ソフトバンク系のゲーム会社としてしか知られていなかった。

それが、今やソーシャルゲーム系の王者、DENAやグリーが低迷し落ち込む中で、パズドラが大ヒット!ガンホーの売上高は10倍、利益が28倍と、ソーシャルゲームの王者を圧倒する人気のスマホゲーム会社となっている。

ガンホーは、ゲーム専業会社。

DENAもグリーも、ソーシャルメディアを中心にしている会社だが、ガンホーはゲームを主軸を置いている会社だ。だから、ゲームを、どう面白くするかだけを追求して、利用者に支持される最高のゲームが完成したのだと思う。

仕事にも様々な事業や業態があるけど、どんな仕事でも、一つの事を追及していけば、時流から外れていても、どんな苦境の状態でいても、良い方向に改善され、飛躍することが出来るということがガンホーを見ていて学ばされる。大切なのは、一つの事柄を追求し利益を求めていくこと。

一つの大きな軸が出来れば、その軸を最大規模に拡大するもいいし、別にやりたい事業があるなら参入すればいい。とにかく一つの事業を追求していく事が大切な事。
【以下ニュース参照】

パズドラ 大ヒットはゲーム屋の執念から〈AERA〉

スマートフォン向けゲームアプリ「パズル&ドラゴンズ」、略して「パズドラ」。社会現象と言えるほどの人気を博しているこのゲーム、開発したのはガンホー・オンライン・エンターテイメント。ヒットゲーム開発の経緯を探った。

 パズドラを提案したのは、転職してきたプロデューサーの山本大介(35)だ。ハドソンでモバイル端末向けのゲームを開発していた山本は、「尖っているけどシンプル」という理由で当時はまっていた海外のゲームから着想を得て、入社1週間で企画書を書いた。

 それを見た社長の森下一喜(40)には、ユーザーが電車の吊り革につかまり、片手でスマホを操作してゲームを楽しむ姿が浮かんだ。今や通勤電車のそこかしこで見られるようになった、あの姿だ。企画書では横だった画面を縦に変え、下半分にパズルを、上半分にモンスターバトルを表示する仕様を固めた。スマホの特性であるタッチパネルの「触感」にもこだわり、約半年の制作期間中に4回も作り直した。

 リリースは12年2月。同年末にはダウンロードが500万件を超え、米国や韓国など海外でも展開を開始。「スーパーマリオ」や「ドラゴンクエスト」に匹敵する社会現象になった。ただ、周囲のフィーバーをよそに森下は冷静だった。ある時、山本に言った。

「たまたまヒットしてるだけだから。テングにならずに一日一日、運営していこうな」

 パズドラは今も数カ月に一度、改善の手が加えられている。

 ガンホーが10月に発表した1〜9月期決算は売上高が1162億円で前年同期の10倍に、営業利益は685億円で28倍に伸びた。対照的に、ソーシャルゲームの先行者だったグリーとDeNAの業績は下降線をたどる。ガラケー時代までは市場を寡占した両社だが、端末の主役がスマホに移る中、対応が遅れた。

「彼らはそもそもIT企業。ゲームが儲かると思うから参入しているのでしょう。僕らはゲーム屋として誇りを持ってやっている。根本的に違う」